トレーニングを始める場合、目指している理想の体型というものがあるでしょう。
くびれのあるスリム体型、割れた腹筋の格好良い肉体、ボクサーのような細く引き締まった体、プロレスラーのような太く大きい筋肉、どんな体を目指しているでしょうか。
目指す体型は人によって違いますが、それぞれの体型に合わせて鍛えるべき筋肉、行うべきトレーニングは変わります。
トレーニング方法を間違えてしまうと、「スリムになりたかったのに筋肉質な体になってしまった」「引き締まった体にはなったがもっと大きい体になりたかった」というように、目指していた体型と違う体になってしまう可能性があります。
そうならないために、筋肉の種類や違いを知り、それぞれに適した筋トレを行いましょう。
速筋【概要】
速筋とは、瞬間的に大きな力を出すための筋肉です。
重い物を持ったり、短距離走を思い切り走ったりする時に速筋を使います。
簡単に言うと、全力で運動をする時に使う筋肉、ということです。
速筋は、糖質をエネルギー源として利用します。
糖質は筋肉中には多くは蓄えられないため、すぐに消費してしまいます。
これが全力での運動を長く続けられない理由になります。
また、速筋は太くなりやすい筋肉なので、大きくたくましい体を作りたい人は速筋を鍛える必要があります。
遅筋【概要】
遅筋とは、持続的に力を発揮するための筋肉です。
持久力のための筋肉と言い換えてもいいでしょう。
太くなりにくい筋肉なので、細く引き締まった体を作りたい場合は遅筋を鍛えるとよいでしょう。
また、遅筋は運動をしていない時に使われる筋肉でもあります。
どちらの筋肉を鍛えるべきか
どちらの筋肉を主に鍛えるべきかは、どのような体型を目指しているかで変わります。
筋肉を太くして大きくたくましい体型を目指すなら速筋を、あまり体は大きくならないように細く引き締まった体型を目指すなら遅筋をメインに鍛えるとよいでしょう。
運動をしている場合は、短距離走や格闘技など瞬間的に大きい力が必要な場合は速筋、長距離走のように持久力が必要な場合は遅筋、という考え方でも構いません。
ダイエット目的ならば、遅筋を鍛えるとよいでしょう。
速筋【トレーニング方法】
速筋を鍛えるためには、できるだけ大きい負荷、少ない回数で、ゆっくりトレーニングを行う必要があります。
極端に言えば、1回持ち上げるだけで限界になるような重量のダンベルを持ち上げる、というようなトレーニングです。
実際にはそこまでの重量を用意することは難しいので、現実的には10回前後持ち上げられる重量で限界まで行う、ということになるでしょう。
ギリギリまで筋肉に負荷をかける必要があるので、トレーニングの動作はできるだけゆっくり行いましょう。
速く行ってしまうと、筋肉に十分な負荷がかかりません。
大きい負荷で限界までトレーニングを行うことで速筋が鍛えられ、太く強い筋肉が作られます。
遅筋【トレーニング方法】
遅筋を鍛えるには、小さい負荷で回数を多くしてトレーニングを行いましょう。
20~30回持ち上げられるような重量で行えば、遅筋を鍛えていくことが可能です。
また、低負荷高回数でのトレーニングは時間をかけて行うことになるため、筋持久力をつけることもできます。
なお、ダイエットが目的ならば、ランニングや自転車、水泳などの有酸素運動を行うことで遅筋を鍛えながら脂肪燃焼させることも可能です。
速筋と遅筋【まとめ】
速筋は瞬間的に大きな力を出すための太くなりやすい筋肉、遅筋は継続的に力を出し続けるための太くなりにくい筋肉です。
そのため、筋力増強目的なら速筋、ダイエット目的なら遅筋を鍛えるとよいでしょう。
ただし、筋トレを始めたばかりの頃は自分の限界なども分からないので、どういう筋トレが良いのか判断できない場合も多いでしょう。
最初はあまり難しく考えずに、色んな筋トレをして自分の限界を確認し、それから目的の筋肉を鍛えるように少しずつ調整していくといいでしょう。