チアシードという食品をご存じでしょうか?
「人が生命を維持するためには、チアシードと水があれば足りる」とという言葉があります。
実際には、他の栄養も摂取する必要がありますが、それほど栄養価の高い食べ物ということです。
では、チアシードとはどのような食べ物で、どんな栄養・効果があるのでしょうか。
チアシード【概要】
チアシードとは、サルビア・ヒスパニカという一年草の種子のことを言います。
メキシコ原産の植物で、「大さじ一杯のチアシードがあれば一日生きていくことができる」と言われているほど多くの栄養を含んでいます。
胡麻に似た小さい種子で、黒いブラックチアシードと白いホワイトチアシードがあります。
チアシードの大きな特徴として、水分を含むと質量が膨らむという性質があります。
水分を含むと、チアシードの周りに「グルコマンナン」というゼリー状の物質が出てきて、10倍以上の量に膨れ上がります。
このグルコマンナンは、こんにゃくにも含まれている成分で、人間の体では消化できない食物繊維なので、少しの量でも満腹感を得ることができます。
スーパーフード
チアシードは、「スーパーフード」とも言われています。
スーパーフードとは、
・一般的な食品より栄養価が高い
・特定の栄養成分が非常に多く含まれている
・低カロリーで健康に良い成分を含んでいる
・少量で栄養成分を多く摂取できる
といった特徴を持つ食品のことがそう呼ばれます。
チアシードは大さじ1杯で約50kcal、さらにそれが10倍以上に膨らむので十分な量を食べることができるため、低カロリーと言ってよいでしょう。
さらに、非常に多くの栄養成分を含むためスーパーフードであると言えます。
チアシード【効能】
チアシードには、食物繊維の他にも、アミノ酸・カルシウム・マグネシウムなど不足しやすい成分も含まれています。
特に注目すべき栄養成分が「オメガ3脂肪酸」で、血液中の脂質濃度を下げる作用があるため、ダイエット以外にも様々な効能があります。
便秘解消
チアシードは、水分を含むと大量のグルコマンナンという成分が出てきます。
このグルコマンナンは水溶性食物繊維で、摂取し続けることで腸内の便をからめ取って排出することができます。
そのため、便秘解消効果が期待できます。
美肌効果
チアシードには、必須アミノ酸が8種類も含まれています。
必須アミノ酸は、体内では作ることができないので食べ物から摂取する必要がありますが、チアシードを食べることで多くの必須アミノ酸を摂取することができます。
アミノ酸は筋肉や内臓を作るのに必要な成分であり、十分に摂取することで肌の潤いを保ったり、髪を美しくすることができます。
糖尿病予防
チアシードには、必須脂肪酸の一つ、α-リノレン酸が含まれています。
α-リノレン酸は、コレステロールが下げる作用があるため、高血圧などの生活習慣病の予防が期待できます。
また、代謝機能を促進しインスリンの分泌量を抑えることができるので、糖尿病の予防・改善も見込めます。
免疫力向上
チアシードには、多数のミネラルが含まれています。
その中でも、特に亜鉛は免疫力を向上させる作用がありますが、亜鉛は体内に蓄えておくことができません。
チアシードを定期的に摂取することで、亜鉛を体内に取り込み免疫力向上効果が期待できます。
アンチエイジング
チアシードに含まれるα-リノレン酸は、抗酸化力に優れているため老化の原因となる活性酸素の働きを抑えてくれます。
そのため、体の内側からアンチエイジングすることができます。
チアシード【ダイエット】
チアシードに含まれるグルコマンナンは、水分を含むと10倍以上に膨らみむため、食事前に食べることで満腹感を得られるので食事量を抑えることができます。
また、グルコマンナンは消化酵素で消化されないため、膨らんだグルコマンナンが腸を圧迫することで、腸を刺激し便秘解消効果が得られます。
さらに、チアシードは1日大さじ1杯、約50kcalなので非常に低カロリーです。
チアシード【ダイエット方法】
チアシードをダイエットに使う場合、
・満腹感を得られるため朝昼晩の3食のうち1食をチアシードに置き換える
・食事の前にチアシードを食べて食事量を減らす
という方法があります。
置き換えに使う場合は、チアシードは栄養価の高い食品ですが2食以上を置き換えてしまうのはやはり体に良くありませんので、1食までにしておきましょう。
また、チアシードは熱に弱く、40℃以上の熱を加えると栄養成分が壊れてしまいますので、チアシードを食べる際は、加熱しないようにしましょう。
チアシードの食べ方としては、水に浸すことでグルコマンナンが出て10倍以上に膨れます。
このグルコマンナンは、ゼリーのような食感で量もあるため、飲み物に入れて一緒に飲むと飲みやすくなります。
スムージーやヨーグルトに入れて食べると、より満腹感もあり、栄養も摂れるのでお勧めです。
なお、そのまま飲み込むよりも、噛んで食べた方が栄養の吸収率が良くなります。
チアシード【注意点】
チアシードを食べる場合は、1日大さじ1杯10g程度にしましょう。
チアシードは低カロリーですが、食べ過ぎるとカロリーが多くなってしまいます。
また、チアシードを水分に浸して戻す場合、水の量や浸す時間で量が変わるため、何度か試してみてお好みの量と時間で戻すといいですが、目安としては
・水に浸すのは12時間
・水の量はチアシードの10倍(チアシード10gなら水は100g)
にするとよいでしょう。
なお、チアシードは水に戻しても1週間前後は保存ができますので、毎日戻すのが面倒な場合はまとめて戻しておいても構いません。
チアシード【種類】
チアシードには、ブラックチアシードとホワイトチアシードがあります。
ホワイトチアシードとは、ブラックチアシードの中に混ざっている栄養価の高い白い種のみを集めて、品種改良したものです。
ホワイトチアシードは、ブラックチアシードに比べると低カロリー高たんぱくで、水に浸した時の膨張率もブラックチアシードは8~10倍、ホワイトチアシードは10~14倍となります。
膨張率が高い分、ホワイトチアシードの方が腹持ちがよく、消化吸収もしやすくなっており、ダイエット効果も高いと言えるでしょう。
チアシードのダイエット効果!【まとめ】
チアシードは、栄養価も高く水に浸せば量もあるため、非常にダイエット向きの食べ物です。
ダイエット中は食事制限で栄養が偏ることも多いですが、チアシードを取り入れれば栄養を取って体調を管理しながら健康的にダイエットできるでしょう。