仕事終わりにお酒を飲んだ帰りに、ラーメンを食べに行くという人は多いのではないでしょうか。
また、たくさんお酒を飲んだ次の日、うどんやみそ汁などを飲みたくなることがありませんか。
お酒の締めといえば麺類、というようなイメージがありますが、お酒を飲んだ後にラーメンやうどんなどが食べたくなることにはちゃんとした理由があります。
ここでは、お酒の後に麺類が欲しくなる理由や、何を食べるのがお勧めかをご説明していきます。
なぜお酒の後に麺類が食べたくなるのか
人の体は、何かが不足しているとそれを補うための成分を求めます。
つまり、何かを食べたくなるということは、その食べ物に含まれている成分が不足しているということです。
では、お酒を飲むことで体内でどのようなことが起きていて、何が不足しているのでしょうか。
水分不足
お酒自体が水分なので、飲んでいると水分が足りないというのはイメージしにくいかもしれません。
しかし、アルコールには利尿作用があるため、体内の水分が尿として排出されて、水分不足となってしまいます。
水分不足となって体が水分を求めているため、ラーメンやうどんなどのスープのついた麺類が食べたくなるのです。
二日酔いの朝に水やスポーツドリンクが欲しくなるのも同じ理由です。
塩分不足
アルコールを飲むと、水分が排出されて水分不足となりますが、同時に塩分も排出されます。
塩分は、少な過ぎると血液や胃液、消化液など、人体に必要な成分の生成が遅くなってしまいます。
そのため、適度に塩分を残しておく必要があり、塩分が少なくなると体が塩分を求めて、塩分を含んだスープが飲みたくなるのです。
低血糖
お酒を飲むと、肝臓がエタノールを分解するために体内の糖を消費します。
体内の糖が急激に消費されると、低血糖状態になってしまい、手足のしびれ・冷や汗・痙攣、重度になると意識障害を起こす可能性もあります。
この状態を回避するために、体が血糖値を上げようとして糖質を求めて、お腹が空いて炭水化物を食べたくなります。
以上の理由から、水分・塩分・糖質を含んだ麺類であるラーメンやうどんなどが食べたくなるのです。
何を食べるのがお勧め
お酒の後に麺類が食べたくなる理由は分かりましたが、何を食べるのがお勧めなのでしょうか。
一番のお勧めはうどんです。
麺は小麦でできているため糖質を補給することができ、スープに適度に塩分を含んでいるため、水分と塩分の補給もできます。
さらに、うどんは油分を含まないため胃に優しく消化にも良いため、お酒を飲んだ後には非常にお勧めの麺類です。
また、温かいうどんと冷たいうどんのどちらが良いかですが、お酒を飲んでいる時は内臓機能が低下していることが多く、冷たいうどんだとお腹を冷やしてしまう可能性がありますので、できれば温かいうどんがよいでしょう。
そして、お酒の終わりと言えば「締めはラーメン」という人も多いのではないでしょうか。
ラーメンも、麺で糖質を、スープで塩分と水分を補給できるため、お酒を飲んだ後には良い麺類です。
しかし、種類にもよりますが、ラーメンは一般的に油分が含まれているものがほとんどです。
油分も多少なら問題ありませんが、こってりした背脂系や濃い目の豚骨など、油分の多いラーメンだと、お酒によって内臓機能が低下している状態だと、消化不良を起こす可能性があります。
胃の調子が悪い場合は問題ないですが、その時の体調と相談して、もし不安があればアッサリした塩や醤油、魚介系のラーメンの方がいいかもしれません。
お酒と一緒に食べ過ぎたり、小食で麺類を食べるのが辛い人はスープ類を飲むという方法もあります。
みそ汁やコンソメスープなど、具の少ないものなら気軽に飲めますし、水分や塩分も補給できます。
インスタントのスープなら家でもすぐ作ることができるので、麺類は重いという人は試してみるとよいでしょう。
お酒の締めはラーメン!【まとめ】
お酒を飲んだ後にラーメンや麺類を食べたくなるのは、お酒を飲んだことによって体の中で様々な成分が不足するため、それを補うために体が求めているのです。
効率良く足りない成分を摂取できれば、二日酔いの軽減にも繋がるため、体の調子を考えながら食べてみるとよいでしょう。
ただし、お酒を飲んでいる時にもお酒自体やおつまみなどでカロリーを摂取しているため、食べ過ぎには十分注意しましょう。