「筋トレはしたいけど、家に帰ると他にも色々したいことがある」「仕事や勉強の合間にトレーニングできたらいいのに」そんなことを考えた経験はありませんか?
また、筋トレ自体が好きな人なら、すぐにトレーニングを始めることができるかもしれませんが、ダイエット目的などの場合は外にいる時はトレーニングをしようと思っていても、帰宅後には気が進まずに他のことをしてしまう、という人も少なくないのではないでしょうか。
何かの合間に鍛えたい、思いついた時にトレーニングしたい、そんな時にできる筋トレがあります。
それを筋肉の部位に分けてご紹介していきます。
アイソメトリック【概要】
アイソメトリック=等尺性筋収縮運動という、筋肉の長さを変えずに力を発揮する運動があります。
簡単に言うと、動かずに力を入れる運動です。
例えば、空気椅子をしている時や動かない壁を押している時など、体は動いていませんが、力は込めている状態です。
そのような状態がアイソメトリックです。
極端に言えば、立ったまま力を入れているだけでもアイソメトリックです。
その逆に、筋肉の長さを変えて行う運動、腕立て伏せや腹筋など動きのある運動をアイソトニックといいます。
アイソメトリックは動く必要がないため、移動中でも仕事中でも可能で、また特にトレーニング器具なども必要ないため、いつでもどこでも思い立った時に行うことができます。
アイソメトリック【方法】
アイソメトリックで、部位ごとに鍛える方法をそご紹介していきます。
基本的にはどの種目も力を入れるほど効果が高いので、全力かそれに近い力で行いましょう。
10秒を目安に、できるようならばもっと長い時間行うか、または10秒を数セット行うようにしましょう。
腹筋1
両手を太ももあたりに当て、腹筋に力を入れて背中を丸めます。
背中より、腹筋を使っていることを意識しましょう。
主に腹直筋の上部を鍛える効果があります。
腹筋2
椅子に浅く座り、両足を床から少し浮かせ、上半身は背もたれにつかない程度に後ろに倒します。
その態勢をキープします。
腹直筋の上部、下部を鍛える効果があります。
背筋1
胸の前で両手を組み、そのまま手を離さないように左右に引っ張ります。
腕で引くのではなく、左右の肩甲骨を近づけるイメージで肩で引っ張るよう意識しましょう。
僧帽筋、広背筋を鍛える効果があります。
背筋2
座っている時、背もたれにもたれず背すじを伸ばして座ります。
胸を張るように座るとより効果的です。
主に広背筋を鍛える効果があります。
胸
胸の前で両手の手のひらを合わせて、左右から押し合います。
手で押すのではなく、腕の付け根・胸あたりで押しているのを意識しましょう。
主に大胸筋を鍛える効果があります。
腕1
机に手のひらを置いて、机を手のひらで押します。
二の腕に力が入っていることを意識しましょう。
主に上腕三頭筋を鍛える効果があります。
腕2
胸の前で両腕を交差し、外側の腕を内側に引き、内側の腕を外側に押し、左右の腕を押し合います。
左右を組み替えて、逆向きも行います。
引いている腕は上腕二頭筋、押している腕は上腕三頭筋を鍛える効果があります。
肩
胸の前で手のひらを片手は上向き、片手は下向きにして両手を合わせ、上下に押し合います。
上下を組み替えて、逆向きも行います。
主に三角筋を鍛える効果があります。
太もも
両膝を付けて、左右から押し合うようにして椅子に座ります。
負荷を上げたい場合は、膝の間にペットボトルなどを挟んで落とさないようにするとより効果的です。
主に太ももの内側、内転筋を鍛える効果があります。
ふくらはぎ
膝を90度に曲げ、足裏が床につくように椅子に座り、爪先立ちのような形で踵を上げます。
ふくらはぎに力が入っているのを意識しましょう。
腓腹筋とヒラメ筋を鍛える効果があります。
アイソメトリック【効果】
アイソメトリックのトレーニング効果ですが、全力で行えば筋肥大をさせることは可能です。
特に普段トレーニングをする時間が取れず、合間に行う人などには効果的でしょう。
しかし、アイソメトリックは自分で力を入れるトレーニングなので、疲れてくると力が抜けてくることもあります。
筋肉を肥大させるには、自分の限界まで筋肉に負荷を与えることが必要ですが、アイソメトリックでは全力で行うことはできても、それを継続して筋肉限界まで追い込むことは非常に難しいでしょう。
そのため、引き締める程度の筋肥大はできても、筋肉を太くしたり、運動のパフォーマンスを劇的に向上させるのは困難です。
そのような場合は、ウェイトや通常の筋トレで筋肉に負荷をかける方が効率よく筋力を強化できるでしょう。
アイソメトリック【まとめ】
アイソメトリックは、時間も場所も選ばずに行うことができるので、仕事の合間や移動中などにトレーニングが可能です。
そのため、トレーニングの時間が取れなかったり、自宅ではやる気の起きない人には非常に有効なトレーニングといえます。
しかし、本格的に筋肉を鍛えたいとなった時には物足りなくなってくるでしょう。
生活リズムに合わせて、筋トレとアイソメトリックを使い分けましょう。